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Channel: 左右木健一オフィシャルブログ「A ballet of Life」 Powered by Ameba
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朝食抜きです!

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最近、本当に太ってきたので、ちょうど良いのですが、朝食を食べていません。


実は昨晩からあまり寝てなくて、しかし寝ないとマズイので、朝食か、睡眠か、の二者択一で、睡眠を取りました。

興奮して寝れなかったのもありますが。

実は前のブログで「ローザンヌから動画が…」
と書きましたが。

そうなんです。森脇崇行くんから動画が送られてきて。ファイナル進出、おめでとう!

日本人2人とも小池恵子先生の生徒さんたちです。小池先生、本当に素晴らしい!

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動画を見ていて「あ、森脇くん、ファイナルいける!」と確信していました。

抜群の安定感、将来性!広島で指導した時よりも更に輝いていました。応援してるよ〜〜!

で…いまからJBC滋賀の審査に向かいます。

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美しい琵琶湖を眺めながら…

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参加される皆様にとって、ステキな1日になります様に!

左右木健一


個人の力で…

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今回、ローザンヌ国際バレエコンクールで韓国、中国勢が多数受賞したことについて、少しお話したいと思います。


私が韓国のユニバーサルバレエ団で踊っていた1985年(もう今から33年前!)には、既に仙和芸術学校は存在していました。

ホームグラウンドのこの劇場で、私は「くるみ割り人形」公演を2週間で24回踊るなど、日本では考えられないくらいの舞台数をこなしました。そしてそのバレエ団の舞台に出演する子役たちは、仙和芸術学校の生徒たち。

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今回の受賞者のHannaちゃんも仙和の学生。


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仙和芸術学校と芸苑学校


この二箇所にあるバレエ科に入ることが、韓国ではプロになる近道となります。

両校とも厳格なワガノワメソッドです。そうなると、この学校に入るためには小さな頃からワガノワメソッドを習得しなくてはいけない。

そうなると、日本のように指導者の資格もなにもなく、メソッドもミックスしても何ら問題視されてないバレエ教室事情とは明らかに異なります。皆、仙和に入りたいですから、街中のお教室もお受験のための塾のようになります。趣味のバレエの領域はこえていきます。そして街中のバレエ教室の教師たちはワガノワメソッドを勉強しないと

「勉強してないのに、指導できるわけ?」

と冷たい視線を浴びます。誰でも明日から

「私はバレエ教師です」

とバレエ団に入った経験もない人がお教室を開ける日本とは訳が違います。

そして中高一貫教育のあと、どこを目指すか、と言うと、大学の舞踊科。大学進学率100%とも言われる韓国では、ここでもバレエは趣味の習い事レベルではなく、完全なお受験対策が要ります。

そして中高生で優れた子たちは学校とは別に国がバックアップするいわゆる芸術家育成コースみたいなものにピックアップされて、全額無料で教育を受けます。そうやって選ばれた子たちがローザンヌやYAGPにエントリーしているわけです。

…というわけで、国からそのようなバックアップもない、教育システムもない、全日制の中高一貫バレエ科もない、メソッドもバラバラの日本のバレエ事情のなか、毎年毎年、ローザンヌに日本人がビデオ審査に通過したりしていること自体が奇跡だと思いませんか?

「日本人が入賞!」

など、ローザンヌやYAGPのたびにマスコミは取り上げますが、では取り上げてもらったところで、何が変わったでしょうか?教育システムが変わるどころか、何も変わっていない。ここ数年で変わったのは、個人のスタジオであり、個人で研究して頑張っている先生方、そして生徒さんたちが自らの力で運をつかんでいる…それだけです。

それにも関わらず

「日本のバレエのレベルは上がっています」

みたいな感じで報じられて。日本のバレエのレベルを上げたのは、個人の力です!後ろ盾のない先生の生徒さんたちばかり。そしてその生徒さんたちは、育ててくれた先生の元を離れ、海外に流出してしまう。

仕方ないんです。

日本の古い体質では、活躍する場がないから…

学業とバレエを両立出来る学校がないから…

私が非常勤講師を務める日本音楽高等学校は、文科省の決めた制限のギリギリのところで、やっとバレエが授業として認められていますが、では学校代表としてローザンヌやYAGPにエントリーする、というところまでには至っておりません。

ヨーロッパだったらどんなに小さな街にもオペラ劇場があり、毎晩のようにバレエやオペラが上演される。アメリカなら桁外れの富裕層がスポンサーとしてバレエ団をバックアップ。香港、シンガポールですら、ダンサーは生活が保障されます。日本だけです。アジアの主要な国で、ダンサーの生活が保障されない国は…

海外流出するしか選択肢がないでしょう?優秀な子供たちは今後も日本を離れていくのは目に見えてわかります。もう日本の現状では限界です。

そんななか、私の指導方針が変わったのは、仙和芸術学校のレッスン、そして仙和と同じシステムのキーロフアカデミーオブバレエのレッスンを見学してからです。私も現役で踊りながら指導していた時期がありましたが、現役ダンサーが指導すると結局は自分が所属するバレエ団のレッスンをそのまま指導したりしてしまうので、本当の意味での教育にはなっていない、と思います。現役バレエダンサーと、バレエ指導者は、全く別の次元で考えないといけないですし、オープンクラスなら問題ないとは言え、現役バレエダンサーが現役の片手間に指導するのは避けるべきだと考えます。時々奇跡的に成功するパターンがありますが、韓国、中国は現役ダンサーが後進の育成には携わっていません。全て第一線から退いた人たちです。

育てた生徒が日本を離れてしまうのは辛い。しかしたった一年に一度の発表会ですら、市の会館を抑えるのに倍率100倍…市の行事なら優遇されますが、私たちのような個人は、いつも倍率100倍でやっと踊る場を確保できる。

だから…いいんです。私の元を離れて海外に行っても…それが彼らの幸せになれば…

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辛い面もありますが、個人で活躍している分、誰からの援助もない代わりに、国や組織からのプレッシャーもないのは、もしかしたら恵まれているかも知れません。

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指導を始めて21年目の今年。

何の後ろ盾もあるわけではなく、どこかの組織の名誉職についているわけでもなく、まるで一匹狼のような状態でここまでやってきましたが、これからも何かに縛られることなく、制限がない分、どんどん前を向いて歩んでいこうと思います。

自分の身の丈以上には活動出来ないちっぽけな私ですが、個人の力だとしても、個人同士が助け合い、情報を共有すれば、奇跡が起きると思います。

今年は、その個人個人の繋がりを大事にしたい、と思います!

左右木健一

JBC滋賀2018

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JBC(ジャパンバレエコンペティション)滋賀
終了致しました。

なんと、うちの舟生実。

これだけ数多くの賞を頂きました!

C07 クラシックバレエ高3-一般女性部門
第1位

大嶋正樹審査員特別賞
English Intensive for Dancers Summer Workshop参加権


針山愛美審査員特別賞
ドイツ ベルリン国立バレエ学校ワークショップ参加権

矢頭早弓審査員特別賞
ロシアガラ公演出演·マスタークラス参加権

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コンクールどころか、一人で踊るのも初めてだった草野雅迦も10位入賞!

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よく頑張りました!

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JBCは本当にフェアなコンクールで、自分の生徒はもちろん、私が指導した団体からエントリーされる生徒さんたちには、私の得点は自動的にカットされ、他の審査員の平均点が代わりに反映されます。

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審査員の協議もなく、19項目の15段階評価をコンピュータが計算して、その合計点により賞が決まります。ある一定の得点が出ない場合は該当者なし、の部門もありますが。

そんな採点システムをきちんと理解した先生方。部門ごとに審査員が入れ替わったり、何年おきか審査員のメンバーが変わることがないので、きちんと方向性が定まってきたように思います。

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とてもお忙しい先生方ばかりなので、なかなか話す機会がないのですが、JBCで再会するたびに「待ってました!」とばかりに審査員同士で情報交換します。

打ち上げ時も、バレエ教育の話だったり、海外留学事情、バレエ団のレパートリーの話、などなど。たくさん情報交換出来ました。

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コンクールという性質上、喜ぶ参加者もいればそうではない参加者もいます。

私はここ数年のバレエコンクールの日本のマスコミ報道に関しても、違和感を覚えています。

もちろん世間一般では入賞した、しない、は興味があるのかも知れませんが、バレエに対する誤解がますます深まりますし、受賞したとかしなかった、という単純なものではないことを一般の方に理解してもらいたいです。バレエコンクールはオリンピックではないです!スポーツの勝ち負けの世界でもない。本当にこの辺、誤解しないで欲しいです。

ではなぜ順位をつけるのか…それはただ単なるその日の結果をバレエを知らない人にも手っ取り早くお伝えするための目安にしか過ぎず、子供たちも「自分のスタジオでは一番。しかし、よそにはもっと優れた人がいる」と理解する機会を作るためだけの順位。それが永久には続かないのがスポーツとの違いです。別にバレエのヴァリエーションで記録を作っているわけではないですから。

バレエをよく知らない親御さんや、コンクールしか知らない生徒さんたちから、私はよく相談されたりします。入賞しないと、プロになれないんですか?と…加熱した報道がもたらした功罪以外の何者でもない。入賞しなかったことが、まるでこの世の終わりみたいな誤解を招く。

そんなとき、私は入賞出来なかった子供たちに問います。

「では、みんなローザンヌ好きなんだよね。じゃあ…たとえば、四年前のローザンヌで入賞した日本人の名前、入賞しなかった人の名前、言える?」

と聞きます。もちろんみんな答えられません。

「ほら、ね?バレエが大好きなみんなですら、そんな結果なんて忘れちゃうわけでしょう?そしたら今、あなたたちが入賞した、しないで、喜んだり落ち込んだりする必要って…ある?」

と。みんな揃って、安心した顔になります。

マスコミが騒ぐだけ騒ぎ…しかし数年経てば話題にもならない。一過性の過熱報道だったり、ブームに振り回されるほど馬鹿げたことはない。

「何十年に一度の大雪、大雨…」
だから何?知りたいのは今日の天気であって、過去を出されても…

「いま流行りの…」
数年後には廃れる?プロバガンダですか?

「世間が注目する…」
世間って、誰を指さしてますか?

ローザンヌもYAGPも、そしてJBCも。

参加した子供たちが芸術家として生きていくための通過地点にしか過ぎず、一番大事なのは前回も書きましたが、いかにその場にいたお客様の心に響いたかどうか…

これが芸術だ、と私は思うのです。

改めて断言します。

コンクールはオリンピックではありません。

バレエはスポーツではありません。

記録を残すのが目的ではなく、記憶に残すことが、私達バレエに携わる人間がやるべき義務です。

これからコンクールに参加しようとしている生徒さん、親御さん。

バレエのコンクールの結果を愛するのではなく、皆さんのバレエを愛して下さい!

左右木健一

バレエを学問として

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日本音楽高等学校で指導を始めてから、かれこれ4年近く…

仙和芸術学校のように、韓国国内から厳しい入学試験を経て、中高一貫で厳しくしごかれて、ローザンヌやYAGPに学校代表でエントリーする…といった趣旨の学校ではありません。

あくまで音楽科バレエコースという位置付け。

私のような非常勤講師が出来ることは限られており…しかし昨年から実技試験の振付、審査を担当するようになってからは、限られた時間内にとにかくローザンヌ、YAGPレベルの指導を、と思い、今日まで徹底指導して参りました。

生徒の写真はNGなので、私の写真を…この環境でレッスンできるんです。どうですか?

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将来バレエの道に進む、進まない、は関係なく…

何歳からバレエを始めた、も関係なく…

週何回レッスンしたか、も関係なく…

コンクールに出場したか、しないか、も関係なく…

「バレエを学問として学んで欲しい」

と、ずっとずっと生徒たちには言い聞かせてきました。

もしかしたら、それが本気でバレエに取り組みたくない生徒にしてみたら、私の授業は苦痛でしかないのかも知れませんが、バレエサークルの趣味の時間ではなく、高等学校の授業、しかも学校が決めた「試験」

ここで、私が趣味バレエの子にバレエの楽しさだけをダラダラ教えることは、絶対にしてはならない、と思い、心を鬼にして指導を続けて参りました。

日本の全日制の高校に進学する子は明らかに減ってきております。本気でバレエの道に進みたい、という子は通信制の高校に行き、日本を離れて留学しています。それが現実です。

先日もお話しましたが、本気でバレエに取り組みたい子たちにとって、日本という国はあまりにも芸術に対して無関心、そして海外流出もやむおえないくらいに絶望的に環境が整っていません。本来なら学業とバレエは両立できるのに、スポーツ関係だと休学を認めるのに、バレエだと頑なに反対する酷い学校もあるみたいです。怒りを覚えます。

しかし日本音楽高等学校は、正々堂々とバレエが出来、もちろんバレエのコンクールなどで欠席するときは公欠扱いです。

バレエと学業両立の環境は他の高等学校よりはるかに優れている…それを在校生たちには理解してもらえたら嬉しいです。

日本という国は、芸術家を育てる、という環境が絶望的にも関わらず、なぜか国際コンクールが終わるとその結果報告の報道だけが流れ、そこにたどりつくまでの個人の力だったり、若い才能を支援することは一切せずに、まるで芸能人のスキャンダルスクープのごとく、一過性で終わる…国が支援したわけでも応援したわけでも何でもないのに「日本代表」みたいに報道されて…こんなことが毎年毎年繰り返されていて…

「幼稚な国」

と、海外の方から指摘されたこともあります。反論出来ませんでした。本当に幼稚…

国レベルを、私みたいな別に生きてても死んでても何ら影響ないちっぽけな人間があれこれ言ったところで何も変わることはないし、変えよう、なんて「何様?」と思いますから、これ以上は何もしませんし、出来ないと思います。

しかし、自分の中だけではプライドは持ちたい。少なくとも「幼稚」なレベルのまま、人生は終わらせたい、とは思いません。

幸いなことに、私の気持ちを理解して下さる方々は僅かにいらっしゃいます。その方々と情報を共有して、任務を遂行すること…それが務めだと決意を新たにしました。

バレエを学問として…

この言葉に尽きます。

左右木健一

仙台に戻ってきました!

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仙台に戻り、コンクールに出場する子たちを指導しました。

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JBC滋賀のリハーサル室や、日本音楽高等学校のスタジオより我がスタジオは狭いですが…

最強のハーレクインフロアのおかげで、みんな踊りやすそう。

ポアントは非常に立ちやすく、バランス取りやすそうです!最近床もなじんできたみたいで、バレエシューズのピルエットも変な引っかかりがなくなって回りやすそう。

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前回のブログに書いたような内容を、生徒たちにも伝えました。

「褒められた」
「怒られた」
「声かけられた」
「無視された」
「入賞した」
「入賞出来なかった」

いずれも全く必要ない感情。そこにはバレエを本当に愛してるわけではなく、バレエをやってる「私」が好き、そこを認めてよ!みたいな嫌なバックグラウンドが垣間見えます。

審査員を務めていると、そういった人間の内面が踊りを通じて、皮膚を通じて、こちらに伝わってきたりします。

うちの生徒たちには、その低レベルを求めていませんし、そのような「自己憐憫」は排除するように伝えています。

そして、その甘えの感情をコントロールするのに、年齢は関係ない。

6歳でもコントロール出来る子は出来るし、60歳でも出来ない人は出来ません。

お客様を感動させることが、舞台人としての務めであり、そこに個人の事情、体調不良、生活環境なんて、お客様は知る由もなければ、その個人的な諸事情を持ちだしたあげくに

「こんな状況でこんなに頑張ったのに、どうして認めてくれないんですか?」

と、お客様に向かって叫ぶ舞台人…いませんよね(笑)滑稽にすら思います。

そんな感情で毎日過ごす人間に、人の心を揺さぶることは出来ません。

私が生徒に望むのは、ただひとつ。

誰かを感動させられるだけのパワーを、バレエを通じて養って欲しい…

そのパワーを習得するのに、余計な感情、要りません。

黙々と課題をクリアにして、冷静に判断しながら、お客様を喜ばせられるよう、心を込めて踊る…それだけ。

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明日はオープンクラスあります。

10:45からです。お待ちしております!

左右木健一

なぜ笑顔のほうがよいか

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生徒たちに


「笑って!」
「歯を見せて!」

と、よくアドバイスします。

いまでこそ

「左右木先生は、いつもニコニコされていますね」

とか言われますが(まあ、実際そうかもですが)

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私が10歳の頃は…とんでもありませんでした。

歯を食いしばり…

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負のオーラ満載(笑)

なぜこんな顔になったか?理由あります。

緞帳あいた瞬間

「うわ!やだ!気持ち悪〜〜い!」

と、思いっきり最前列のお客さんからヤジが飛んだからです。

はい、確かに気持ち悪い(笑)

オレンジ色のユニタードに、黒の手形がついていて、変なメイクして無愛想なら、気持ち悪いに決まってますよね。自分でも嫌でした!見世物小屋の子供みたいで恥ずかしかった。

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プログラムの顔写真も、こんな感じ。

はい、これも気持ち悪い(笑)ブサイク!前髪が変なのは、自分で切ってしまったから。

本当に我ながら哀れで、救いようのない子供でしたね。ビックリしてしまいます。

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そして現在、こうなりました(笑)
整形してませんよ!まあ、この顔もたいしたことありませんが。ブサイクはしょせんブサイクです。韓国に行って整形手術しようかな?なんて冗談で言ってたのですが、みなさんから

「左右木先生、ここまで顔が知れ渡ってますから、辞めましょう」

と(笑)まあ、いいですけど。

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メイクの方法も、もちろん変わりましたし。それにしても、10歳の頃のメイクは、お話になりませんね。誰にメイクしてもらったか覚えていませんが、悪意すら感じる(笑)

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いかがですか?顔の表情だけで、こんなにも変わるんです。

第一印象が悪いと、かなり損をします。

「見た目で判断しない」

と言ってくれるのは、身内だけ。世間一般の人々に

「インナービューティーを認めて」

と、いくら主張しても、認めてもらえない。

普段のレッスンだって、仏頂面で教師の言うことを聞くか、ポジティブオーラ満載で聞くか…

教師だって人間ですから、毎日無愛想な顔した生徒をかわいがることは稀だと思います。

私がその「無愛想」な生徒の1人でしたから、10代前半は本当に損をしていました。

作り笑顔をしろ、と言う意味ではないです。

誰が見ても「ポジティブオーラ、出てるよね」と、一番わかりやすい表情を心がければ。

私が子供の頃のような顔をしてはいけません!

ちなみに、こんな恥ずかしいプログラム顔写真(私ですら処分していたプログラム)は、実はI先生のスタジオの父兄が、私と同期だったらしく…(笑)I先生、Iさん(貴女の事は覚えてますよ!)ありがとうございます。

初心に返れた一日でした!

左右木健一











バレエの本質

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今朝はオープンクラスから始まりました。

私が全国展開している内容を、一番理解して下さっている皆様方です。

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チラッとお見せしますね。


「なんだ、これしかやってないわけ?」

と思われましたか?はい。これしかやっていません。

しかし、これが「バレエの本質」です。

難しいステップを「こなせた」「覚えられた」のレベルは、基礎的知識を兼ね備えたレベルの人が習得すれば良い話。

私が思うに、毎日きちんとポジションを考え、コーディネーションも考え、教師に注意される以前に自分で気付けるレベルに到達出来ない人が、難しいアンシェヌマンを覚えることは出来て、何気に踊れたとしても、意味はない、と考えています。

日本という国は料理とかもそうですが

「中華風」「インド風」「韓国風」「タイ風」

みたいな「〇〇風」が、とてもお得意で、しかし真髄を極めていない。

だから「バレエ風」

と海外の先生方から指摘されてもおかしくない。

指導をはじめて、何が「〇〇風」でちぐはぐで、海外の先生方から認められないのか…凄く考えていたのですが。

あ、これか!と思いました。

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読めるけど…ちょっと違うのでは?(笑)

すなわち

「踊れてるかも知れないけど、ちょっと違うのでは?」

ということです。

大人の皆さんに

「もっとターンアウト」
「もっと脚あげて」
「もっと跳んで」
「もっと回って」

とは、私は指導しません。毎日ストレッチ、筋トレしているわけではないですし、難しい要求をしたら、いつか怪我します。

プロなら怪我してもいいんです。当たり前にみんな怪我して、その痛みに耐えてます、プロですから。

しかし、趣味の大人の方を怪我させるようなレッスンは…私には出来ません。

「もっと踊れますから!」

と大人の方が主張したとしても

「ここまでにしておきましょう」

と説得しなくてはいけないのが、指導者の務めだと思います。

大人の方は子供たちと違って

「時間がない!」

と焦って、あれもこれも、と欲張ったりしますが、人間には器というものがあり、手のひらで掴める量以上のものを欲張って掴もうとしたら、結局、何ひとつ掴めずに手のひらから落ちていく…みたいなレッスンではむしろ、それこそが「時間の無駄」

ある先生が

「オーバーストレッチとかやる前に、もっとやることあるでしょう?」

と仰っていましたが、まさにその通り。

まずはここから…当たり前ですが、ここから。



そして、やっとこの領域まで…
要する期間は、何年間も、そしてほぼ毎日。
試験ももちろんあり、それを通過してきた子たちだけが成せること…



そして、やっとこうなり…



最終的に、やっと、やっと、お客様にみていただけるまでに到達する。



いかがでしょうか?

この積み重ねがなくて、いきなりロパートキナさんになれますか?なれませんよね。

この積み重ねがなくて、パキータエトワールのヴァリエーション、コンクールで踊れますか?

全ては、どこから始まるか、おわかりですよね?

バレエを踊りたいなら、バレエを「教育」する場と「学ぶ時間」が絶対必要ということです。

週2-3回のレッスンで、コンクールで受賞した、しなかった…を語るのは、バレエを冒瀆していますし、ましてYouTubeの動画で、自宅で教師なしで見よう見まねをしているようでは、本質を理解した、とは言えません。

日本の状況下にあっては、一番難しいことかも知れませんが、私はその恐ろしい事実に気付いた以上は妥協出来ませんし、これからも子供たちは勿論、大人の方に「本質」を出来るだけ伝えていく義務がある、と肝に銘じたいと思います!

左右木健一










Big Change!

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私の惨めで気持ち悪い写真が、よほど衝撃的だったのか、海外の友達からメッセージがきて…


「え?あなたなの?」
「整形してたの?」
「なんでそんなに違うの?」

整形疑惑まで出てしまうくらい衝撃的だったんですね。整形してるなら、とっくの昔に二重にしてますから(笑)

確かに整形と言われてもおかしくないかもですね。なぜなら私を知る海外の人たちは…

この顔が私だ、と思っていますから。
あ、これはオランダ国立バレエ団のみんなと遊んだときです。竹島由美子さんも真ん中にいます。

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ザルツブルク時代。20歳の頃です。入団してすぐの写真。あれだけ人見知りで人付き合いが苦手だった私は、ここでかなり鍛えられました(笑)

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しかし、16歳の頃、ユニバーサルバレエ団の初日から数日間は…

やっぱり、口閉じてます(笑)
あ、大きな口を開けているのは、イヴリン・ハートです!

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本当に底抜けに明るい素敵な方でした。パートナーのジャン・シャルル・ジルと、いつもゲラゲラ笑っていて。

しかしスイッチが入ったら凄かった!定番の「ジゼル」はもちろん、私が感動したのがローラン・プティの「プルースト」泣きました!

そのとき、はじめて

「あ、お客様を感動に導くためには、普段からチャーミングでなければいけないのだ!」

と悟りました。

誰でも何かしらのキッカケでBig Change出来る日が来ます。

私の場合は日本を離れてから運がひらけましたが、キッカケは別になんでもいいと思うんです。

うちの生徒たちも…変わりつつあります!

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私は今から5日間出張。くみ先生に全てを委ね、本日コンクールに参加します。

仙台を離れるギリギリまで指導しました。これでもか、と言うくらい指導しました!思い残すことはないです。

あとは彼女たちが自らの力で

Big Change!

出来ることを祈ってます!

左右木健一

ダンスコンペティション in 仙台 2018

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ダンスコンペティション(DCS) in 仙台 2018 に生徒たちが参加しました。

結果は…

シニア         第1位  倉沢ルチア

                    第2位  舟生実 


ジュニア 2  第1位  鈴木蒼士


ジュニア1  奨励賞 3位  樋口さら

 

キッズ2  第2位  遠藤心優

                第3位  喜多川聖彩


キッズ1   奨励賞12位  矢満田莉子


でした!

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くみ先生の指導のもと、中道先生にもお手伝いしてもらいました!ありがとう!

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私は日本音楽高等学校の入試試験官のため、東京にいて、付き添いが出来ず…

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しかし、くみ先生から色々な話を聞けました。

もちろん、良い話!生徒たちの成長が見えたコンクールだったそうです。

指導法を変えて2年…正直辛いときもありました。なぜなら

「くさいものにふたをする」

の、誤魔化し誤魔化し、の趣味バレエではなく、海外の国立バレエ学校並みのレベルを要求しましたから。ダメなものは徹底的に直しました。欠点を見て見ぬ振りするのではなく、真正面から立ち向かいました。

ずっとずっとずっと… 
基礎基礎基礎…

これが生徒や親御さんに理解してもらえるようになるまで、とにかく持続しました。どんな困難があっても。その指導方針を信じてくれた生徒たち、親御さんたちに…感謝です!

コンクールのヴァリエーションよりも、レッスン!



コンクールだけがバレエではない。発表会だけがバレエではない。

やはり、レッスンなんです。レッスンがあるからコンクールでも発表会でも成果が出る。

当たり前のことですが、前回のブログにも書きましたが、日本人は結果重視…

実際今回のダンスコンペティションも、こんな風に結果を書く必要はないんです。

しかし、頑張っている子供たちを応援してくださる方にはキチンと報告しなくてはいけない…それだけの理由です。

コンクールの結果はその日の結果。明日開催したらまた違う結果になることだってあります。

ですから結果は今日「おめでとう!」で、終わり。また明日から「プリエ」からスタート!

私宛に動画が!ありがとう!



これからも基礎重視、バレエだけではなく、人として、いかに美しく生きていけるか、を大事に日々を過ごしていければと思います。

皆さま、ありがとうございました!

左右木健一

メザミバレエスタジオ ワークショップ

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メザミバレエスタジオにてワークショップ&ヴァリエーション指導致しました!

ローザンヌから帰国したばかりの坂地亜美先生、そして舞台に引っ張りだこの高比良洋先生。

おふたりをはじめ、助教の先生方も非常に熱心で、生徒さんたちも明るい明るい!

今日は小学生を中心にしたクラスでした。

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ふざけてもう一枚!

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今日のテーマも前回同様でした。

とにかく踊るために必要な要素は何か…

どこを一番重要視すべきか…

これさえクリアになれば、あとは話が早いんです。ビックリするくらい上達します。

それは別に私が特別何かを指導したわけではなく、自分ではごくごく当たり前のことを当たり前に指導しているだけなのですが、亜美先生いわく、私特有の「言い回し」や「例え」があるみたいで、それが生徒に伝わると、ビックリするくらい一瞬で変わる、と…

指導法を変えたおかげで、よりクリアになりつつあるかな?と。そしてそれが子供たちに伝わった時は最高に幸せです!

レッスン終了後は、たくさん亜美先生と話をしました。これからどのように生徒さんたちを指導していくべきか。コンクールになぜ参加するのか。留学を目指すのであれば、何が必要か…などなど。

本当に勉強熱心な先生方なので、私も

「あ、自分ももっと学ばないと!」

と思います。そんな先生方との有意義な時間。

最高に幸せです。先生方ありがとうございました!

明日は愛里バレエスタジオにてワークショップです。たくさん受講予約があったそうです。

お会い出来るのを楽しみにしております!

左右木健一

愛里バレエスタジオ ワークショップ

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愛里バレエスタジオにてワークショップを指導致しました。

愛里先生がいち早くブログをアップして下さったので、まずはそちらをご覧下さい!


今回2度目のワークショップだったのですが、前回以上に東京以外からもたくさんいらしていて、大阪や千葉などからも!

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笑いっぱなしでした!

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笑いっぱなしのなか、実はとても真面目に指導したんですけど(笑)

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前回同様、ポールドブラを指導致しました。

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遠方からいらして下さった生徒さんたち

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またお会いしましょう!

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指導内容…やはり今回も上半身が主でした。

脚のターンアウトはもちろん必要なのですが、バレエを全く知らないお客様がどこを見ているかと言うと、実は顔や上半身だったりします。

私もよく冗談で

「あのさ、バレエを知らないみんなのおじいちゃんとかおばあちゃんがさ、あの子フリードやブロック履けばいいのに…ゲイナーはあかんで!とか、初めてバレエ見たとき言うかな?わかんないよね。でも、あの子の腕が綺麗とか、顔の表情が素敵、とかはバレエ知らなくてもわかるよね?」

と説明します。ターンアウト、綺麗なアーチ、最大限伸びきった美しい脚、絶対大事。でも6歳の子供にターンアウト…理解出来る子もいればそうではない子も。

ですから私はまず真っ直ぐ立つことを指導します。とにかく脚を開くのは後です。立てなければ脚、開けないので。

こちらは前日のメザミバレエスタジオさんの写真。小学校低学年からターンアウトを理解出来る子も稀にいますが、ターンアウト以前にとにかく真っ直ぐ!

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真っ直ぐ!を理解したあとに、最大限上半身を使い(踊るときは上半身をかためてなんてないですから)最大限脚を開きますから。

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愛里先生の生徒さんたちも同様で、これは私が全国展開している内容なんです。

以前も日本のマスコミ報道について話をしましたが、バレエのコンクール結果報道に限らず、オリンピックなどスポーツの結果報道の仕方をしていると、まるで

「結果が一番!」

みたいな報道の仕方は…古いかな、と思います。

結果重視…悪いとは言いません。しかしその結果を出した人の数十年後をクローズアップしましたか?その人の生きてきたバックグラウンドと積み重ねてきた過程、報道しましたか?

赤ちゃんで生まれてきて、ある日突然ポアントで立てて、白鳥の湖の主役…踊れませんよね。

カレーライスを食べたくて、材料も揃えず、いきなり魔法でカレーライスを目の前に出せますか?指でも鳴らして出せますか?(笑)

私に習ったから、とか、バレエを何年続けたから、とか、コンクールで入賞したから、とかで

「プロになれる!」

とか…いえいえ。継続と日々の改善をしていかなければ無理です。40年前のカレーのレシピで今のカレーの味、出せますか??想像してみてください。ですから40年前の指導法をしていても駄目なんです。同じ指導方針でも2018年と1978年が同じだとまずいんです。教師が頑なにポリシーを貫いたところで、それは伝統を守る、というより、ただ単に保守的で過去の栄光にしか過ぎないと思います。

脚の5つのポジション、1653年から変わりません。しかし364年前に内転筋、腸腰筋、骨盤底筋を万人に理解するように指導していたのでしょうか?そのような解剖学的知識がバレエに生かされるようになってから、まだ日は浅いはずで、しかも20年前に解剖学的バレエレッスンで推進されてきた内容は、いまでは「非常識」と言われていたり…

有名な1948年のバレエ映画「赤い靴」で、主役のビクトリアがレルモントフというディレクターに

「水を飲むな…呼吸が苦しくなる」

と水を飲ませないシーンありますが。いえいえ、水分補給しないと危険ですから(笑)

それくらい、今日の常識は明日の非常識になるかも知れない。

ある日突然会社や学校の方針が変わってしまうことなんて、世の中たくさんあり、それでパニックになること…多々あります。それくらい人間の考えていること、信じていたもの、覆る…

しかし、おかしな話でバレエの白鳥の湖…廃れません。愛里先生のリクエストで、マイムの指導をしたのですが、オデットと王子のやりとりなどを指導しましたが、もちろんこれにも伝統があります。しかし今はもっと洗練されてきている…

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要は進化しようとする足踏みを止めてはいけないんです。常に毎日毎日同じ繰り返しをしながらも洗練して工夫して、今の時代に合わせるべきで、それが30年後には廃れても構わない、という覚悟が必要だ、と思います。

愛里先生ともたくさんお話出来て、私も勉強になりました。ありがとうございます!

またぜひお邪魔させて下さい!

さて、私は今日からオールジャパンバレエユニオンの審査員を務めます。

もちろん審査基準は、数年前とは明らかに違います!

いま、世界のバレエ界が何を一番重要視して、日本のバレエ界が世界に置いていかれない為には何を評価したら良いか…

しっかりと考えながら、審査したいと思います!

左右木健一


オールジャパンバレエユニオン

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二日間、オールジャパンバレエユニオンの審査員を務めました。


初日の審査員の先生方。

下村由理恵先生が私の膝の上に!
今年一年、ご利益があること間違いなし(笑)

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二日間は福田一雄先生がいらしていたので、バレエ音楽オタクの私からしたら、今日は絶好のチャンス!

貴重なお話をたくさん聴けました!

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そして本日、私は児童B(小2-小4)の総評をさせていただいたのですが、本当に私は話をテキパキと、手短に出来ず、申し訳ありませんでした。

色々支離滅裂なことをたくさん述べていたので、ここで整理して書きたいと思います。

*トウシューズについて

これは昨今「9-10歳はトウシューズを履かないほうが…」という海外の審査員の先生方が述べられておりましたので、指導者の先生方は悩まれたことと思います。バレエシューズにすべきか、トウシューズにすべきか…

もちろん海外の国立バレエ学校でしたら、トウシューズは11歳から。しかし、それは毎日学校できちんとしたカリキュラムのある選ばれた子たちならともかく、日本のように趣味の延長ですと、海外のカリキュラムに沿った場合、トウシューズを履かないまま、バレエを辞めてしまうケースも。

そして身体能力、身体の繋ぎの良さ、頭の良さ、勤勉さ、が兼ね備わっていれば、8歳くらいからトウシューズは履けたりします。しかもそのまま留学して就職出来るパターンも。ですから一概に

「トウシューズを履くべきでない」

とは言えません。日本のお習い事バレエ事情と、海外の国立バレエ学校とは違いますから。

しかし、バレエ団の主役級のヴァリエーションを、7歳から11歳が踊ること、ましてトウシューズで踊れること自体が奇跡に近い。ですからトウシューズはまだ無理かな?と、指導者の先生が判断した場合、バレエシューズでのエントリーは正しい選択だと、私は評価したいです。

*時代で変わる基準

男の子は昔でしたら「引く手あまた」でしたから、コンクールにエントリーするだけで上位入賞できました。しかし今は違います。

女の子同様、難しい回転技、跳躍技…の前に守るべきルールはたくさんあります。脚を開く、ポジションを守る、コーディネーションなどなど。

どちらかと言えば、昔は

「失敗しなければ良い」
「アピールをする」
「アクセントをはっきり」

それがここ10年くらいで変わってきたと思います。

「失敗…よりも、失敗したとしても、役柄のままで表現できる精神力、挽回する基礎力があるか」

「過度なアピールは一切必要ない。むしろ子供たちのポテンシャルがアピールによって見えなくなるから、むしろマイナス」

「必要以上にアクセントをつけたら、むしろ不自然。落ちつきのないバタバタした踊り方はコンクールならともかく、プロのバレエ団では要求されることはない」

走り方ひとつにしても、火がついたように「バタバタバタバタ〜〜」と走る必要、ないと思いますし、別に時間に追われる役柄を演じているわけでもないし(笑)

必要以上の顔のアピールも然り。顔のアピールよりも全身から滲み出てくる内面が見たい。

そして、何よりも「将来性」です。

「数年後の、あの子は、きっと伸びる!」

と思わせるためには、周りの大人たちが

「完成させるのではなく、成長させる」

ことが大事だ、と私も教わりました。

昔の常識は、今の非常識、だったりします。ですから数十年前に「よかれ」と思われていたヴァリエーションの振付、役の解釈、音の取り方、衣裳、メイク、は見直す必要が出てきています。

私もこの数年間の間に、数十年前に生徒たちに指導していた振付は二度と指導しなくなりました。その時は「それがベスト」今は、悪い言い方をすれば「オールドファッション」それにはすがりません!

19世紀に作られた作品にも関わらず(笑)おかしな感じがしますが、時代によって振付の指導方針を変えていくことは大事だと思いました。

もちろん私の採点基準も大きく変わりました。海外の先生たちと同じ観点で審査するようになりました。そうでなければ国内では認められても、海外に行きたい、となった場合、留学も就職も出来なくなります。

伝統を軽んじるわけではない。しかし保守的なままでは成長しないですから。

これからも、とにかく最新情報だけは素早くゲットして、皆様のお役に立てるようにしたいです。

コンクール運営の先生方、スタッフの皆様方、ありがとうございました!

左右木健一








香港カナン国際バレエコンクール

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昨年に引き続き、香港のカナン国際バレエコンクール審査員を務めることになりました。

昨年、私が選ばせてもらった受賞者の方々の写真が掲載されています。

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インドネシアの生徒さんたち。バレエシューズでしっかりと踊っていました。

昨日もお話した、振付や衣裳、メイクの改善…

昔のインドネシアだったら考えられないくらい、改善されています。

私が一番感心したのは、やはりバレエシューズで丁寧に踊っていたこと。高いドゥミポアントで、体幹も強く、コーディネーションも良く、下肢の開きも十分あり、トウシューズは履いても支障がなさそうなのに、あえてバレエシューズでエントリーしてきました。

このインドネシアのバレエ学校からは、昨年のYAGP中国予選でも一位受賞者を輩出するなど、いまアジアの中で注目度が高まっております。

校長のマルピィ先生は、かなり若手の先生方に指導を任せて、あとは的確なアドバイスをしていました。

私より年配の先生なのに、感性が若い!(笑)

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ご自身にも相当経験があるのに、次世代の教師陣に任せていて、若い私にも

「あなたから学びたいから、沢山教えて!」

と言われました。

私が20年後の68歳のときに、20代の先生方に

「あなたから学びたい!」

と言って、今まで信じてきた自分のポリシーを捨てること…

これが私の目標です。

細胞だって変わるわけだし、皮膚も髪の毛もサイクルがある。人間関係も、情勢も、環境も…全てに永遠はなく、いつか必ず終わりが来る。最近ヒシヒシと感じます。

信じていた人や価値観に裏切られたり、または疑っていた人や価値観が意外と自分が思っていたほど悪くなかったり…全ては誰かの噂話やプロパガンダに騙されるのではなく、自分の目で、肌で感じたことが真実。

以前にも言いましたが

「このお店、日本でいま、一番流行っているんだよ!みんなが好きだから」

「あの人って、みんなから嫌われてるんだよ」

その「みんな」って誰ですか?

そのような話を持ってくるひとも、その話を鵜呑みにして真実を見ないひとも、私は同類だと思っています。

人の歴史を紐解けば、悲しい戦いが繰り返されるのは、もっぱらそこです。断ち切るためにはどうしたら良いか…

自分の目で確かめて納得いったものを信じれば良いのです。

「売り上げ第1位」
「オリンピック金メダル」
「日本人初入賞」

このようなセンセーショナルな見出しにフラフラと騙されるのではなく、その人やその場所をしっかりと自分の目で見てから

「あ、売り上げ第1位なんだ、納得」

と思えばいいんです。

幸運やチャンスは、組織によって、意図的にプロパガンダによって隠されている場合がありますから。だって、みんながみんな幸せになったら困る人、いるじゃないですか?そこに騙されてはいけない、ということです。

私が韓国や香港に行ったとき、当時の日本の先生たちは鼻から馬鹿にしました。時代はバブル真っ只中。もちろんローザンヌ国際バレエコンクールに韓国人なんてエントリーしてない頃。日本のバレエが一番華やかな時に、私は日本を離れたので

「韓国、香港なんてバレエ後進国」
「日本にいたほうがお金になるのに」
「日本は何でも手に入る」
「国内のコンクールは世界一レベル高いのに、あなたはわざわざ日本を離れちゃって」

といわれ…私は自分の目で確かめて日本を離れましたから後悔はなかったです。あの当時、日本ではレパートリーにも入っていなかったバランシン作品を沢山踊れ、ABTのダンサーたちと毎日一緒にレッスンして、毎月世界中からゲスト教師陣が来てコーチングしてもらい…しかし日本で報道されることもなかったですから、注目されることもない。

そして、ついにバブル崩壊…韓国、香港はお給料をきちんと支払ってくれるバレエ団が私が在籍していた頃からずっと存在していて、バレエ教育の環境も整っていくうちに…日本が取り残されました。取り残されることなく成長しているのは、バブルを知らない(もしくはバブル期に日本にいないで質素な生活をしていた人たち)人たち。

兎と亀の兎のよう…兎になってはいけないんです!

自分の感性を大切に。今日もそれを生徒たちに伝えます!

左右木健一

スクールユニフォーム!

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うちのスクールユニフォーム、遂に揃いました!


今日は風邪を引いたり、通信高校のスクーリングに行ってたりする生徒がいて、非常に人数少ないですが。

なんか、見た目だけは(?)国立バレエ学校!
凄く嬉しいです。なんで今までバラバラなレオタード着ていたんだろう?と思いました。

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蒼士もナイス!

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いい感じ!

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バレエ学校!という感じします。

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しかし、うちはプロ育成スクールではないです。入校するのにオーディションなんかも、もちろんないです。

よく誤解されますが、違いますから(笑)在校生や親御さんに聞いてみて下さい。

どのようなバックグラウンドの子供たちも、うちのスクールで過ごしているうちに、なんだかバレリーナっぽくなるみたいです。

確かにTシャツやジャージOK、髪の毛もお団子をしない趣味のバレエサークル活動、の雰囲気ではないのは事実です。

しかし、今日のオープンクラスの皆様も「趣味」です。別に「バレエを極めてやろう」みたいな無意味な野望を持つ方もいなくて、とてもマイペース。

私は、そのほうが好きです。極める、なんて趣味なら無理ですから。と、言うか、プロでも「極める」なんて言えません。

極める、極めない、ではなく

「バレエを心から愛しているか」

がベースにあれば、自分が出来て有頂天になったり、出来なくて落ち込む、とかない、と思うのです。

スクールユニフォーム。実はそこが狙いだったんです。

どんな時でも謙虚に、清楚に。

そして仲間同士の連帯感が強まり、バレエを心から愛して、正しく学べるように…

バレエはもちろん「楽しく」です。

しかしその「楽しく」のレベル以前に、絶対必要なこと。

「規律」

クラシックバレエを習うのであれば、そして指導するのであれば、この「規律」は最低条件!

その規律→楽しみ→達成感…のあとのご褒美は、
そのプロセスを諦めずに続けた者にしか判り得ません。

ご褒美?なんだと思いますか?

それはまた次回のブログに書きますね!

左右木健一

今なら理解出来ること

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新国立劇場バレエ団時代に、ナタリア・ドゥジンスカヤ先生にコーチングして頂いたのを思い出しました。

1998年、ジゼル初演の時でした。ペザント・パ・ド・ドゥを遠藤睦子さんと踊らせて頂きました。

もう20年も前になるんですよね?ビックリ(笑)

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なぜドゥジンスカヤ先生の事を思い出したか、と言うと…松田敏子先生のブログに掲載されていたので。


20年前、私はロシアバレエが苦手でした。自分の骨格、スタイルに合わない、と思っていましたし、アシュトンやバランシン作品がその当時大好きだったので…

いま振り返って見たら「なんてもっと苦手意識を克服できなかったんだろう!」と思います。

今ならロシアバレエの良さが理解出来ます。現役当時は全く理解出来ませんでしたが、いまなら指導者として改めてロシアバレエの素晴らしさが理解出来ます。

ある先生と話をする機会があったのですが、ワガノワメソッドもそれぞれの場所や国で解釈が全然違うらしいので、勉強をきちんとしていたとしても

「私はワガノワメソッドで指導します」

と、断言しないほうが良い、というアドバイスも頂きました。確かに私のような勉強がまだまだ足りない人間が

「このメソッドに忠実に指導します」

とは、言えないですが…奥が深すぎて…

10代に戻って、やり直したい(笑)



人にはそれぞれ理解出来る時期がある…

自分自身もそうでした。いい年した48歳の中年にも関わらず…理解出来るの、遅すぎ!(笑)

生徒たちには、私のような愚かな事はして欲しくない。

若いうちならチャンスはゴロゴロ転がっています。

生かすも殺すも自分の気持ち次第。

常にどんなときも生かした模範→感動をもう一度 

何度も見てしまいました。

羽生結弦くん。仙台市泉区出身!

おめでとうございます!

左右木健一



特別レッスン at 大崎市図書館

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地元の方を優先的に、ということで、ブログにも全く告知していなかったのですが。


本日、古川支部のお母様方が「特別レッスン」を企画。私が大崎市図書館に出張という形で古川に向かいました。

バレエを知らない方々に「バレエを習うと、どんな良い事が身体に影響するか?」を説明致しました。

皆さん、身体が喜んだみたいで大成功でした!

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企画して下さったお母様方!

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今回、地域の皆様に少しでもバレエを知っていただきたく、受講料 破格の¥500!

地域の方にまずは足を運んでもらうことが企画の趣旨と聞いていたので、もちろん私も承諾しましたが、最後まで

「左右木先生に、ワンコインで指導をお願いするなんて…」

と、ものすごく謝られましたが(笑)いえいえ、私がむしろ学ばせていただき、感謝しております。

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今回、異例中のワンコインでしたが、ワンコインと言えば

「バレエはお金がかかる。うちはお金ないから」

と、言うことで、特別企画とかではなく、普段から巷でワンコインバレエが流行っているらしいです。これ、実は大問題で…

ワンコインバレエが悪い、とはあまり言いたくないですが…良くはないです。何十年と積み重ねてきた技術、表現力、知識、秘訣、経験を教師から学ぶのに、ワンコインで済みますか?

「私の指導力、ワンコインの価値しかないです」

と指導者が豪語しているのと同じです。そんな乏しい知識と経験しかないのであれば、指導しないほうが良いです。

「お金がない」と言いつつ、海外旅行年に2回、ディズニーランドに何度も行き、車も二台以上持ち…

お金……ありますよね(笑)

でもそれはバレエを習うことの意味、舞台を踏む経験、そしてその舞台に至るまでの人生経験と自己管理の極致を学ぶ授業料である、という価値観が見出せない方にしてみたら、高いのかも知れませんよね。

それくらい、日本という国は文化レベルが低いわけです。しかし、それは私のようなバレエ関係者の責任でもあります!自己満足で終わっていて、バレエを知らない方々にバレエの魅力を伝えられないからダメなんです。

そこを今日は払拭しました!

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あっと言う間の一時間半!

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楽しんでいただけて光栄です!

私個人の力だけではバレエの認知度がアップするわけではないです。一個人の考えてることなんてたかが知れています。

ですから、お母様方には感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました!次回、また検討しましょう!

左右木健一

薄井憲二先生 お別れの会

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*長文のブログになります。ご了承下さい。

本日は薄井憲二先生のお別れの会出席のため、東京に来ました。

先生との出会いは2007年。日本バレエ協会全日本バレエコンクールで、私が男子アンシェヌマンを担当した日のこと。

アンシェヌマン振付家は審査員のまえで、全てのコンビネーションを舞台上で説明する必要があります。日本バレエ協会用語辞典に乗っとり、私もとりあえず準備万端にしておき…

しかし問題勃発します。

「トゥールザンレールから…」

と言った瞬間、客席から薄井先生が

「君、いま、なんて言った?」

トゥールザンレール…です」

「リエゾンしません。ザンレールという言葉は存在しません、間違っています。ドゥーブルトゥールアンレール、と言いなさい!ザンレール、という用語も存在しません」

と、キッパリ言われ…もう恥ずかしかった!

私自身、海外にいたときに「ザンレールなんて言わないよな?」と思っていましたが、用語辞典に書いてあるし…

で、コンクール終了後、無知で愚かな私のミスの原因が、私ではなく、用語辞典だということが薄井先生に理解していただき、そこからが薄井先生との始まりでした。

国内コンクール審査員をご一緒させていただいたりして、その都度、薄井先生は私にマシンガンの如く、質問してきました。

「君、あの衣裳、どう思う?」
「あの子の音の取り方、正しいと思う?」
「あの役の解釈は、あれでいい?」
「いま海外では何が主流?」
「ヌレエフ版、どう思う?」

とにかくどんどん聞かれ、自分も遠慮ない人間なので(笑)答えるだけ答えていました。

そして

「君、ヴァルナでディプロマもらったね。ヴァルナどうだった?」

「はい!空港着いた瞬間から笑えました。田中ルリちゃんと田中千賀子先生、私の3人だけ、夜中のヴァルナ空港で取り残され、お迎え来なかったから、私、そこらへんのお兄さんつかまえて、50ドルでオデッサホテルいかない?って」

「へ〜〜?それから?」

「で、準決選のとき、私のコンテンポラリーの音だしがまるで違って、そのまま引っ込んで、袖でスタッフに怒鳴りまくりました!で、決選残るなんて思ってなかったので、コンテンポラリーの曲だけ用意して振付考えてなくて…そしたら決選残ったから、コンテは即興でした。馬鹿ですよね」

「ハハハ!君は本当に愉快な人だね」

と(笑)

そして、その数日後、お電話がかかりました。

「左右木くん、ヴァルナ、いくよ」

「え?先生。私、42歳ですよ。エントリーですか?何をご冗談?」

「左右木くん…僕の代わりに審査員やってくれるね。米寿の会で一次予選はヴァルナいるんだけど、いずれにしても帰国するから。もう君を審査員にしなさい、とトップには伝えたから、招待状届くからね」

「え…え…え〜〜〜〜?」

と、言うわけで、なぜかヴァルナ国際バレエコンクール 日本人審査員となってしまったのです、最年少42歳で…

沢山質問されたのも、なにもかも、実はあれは「面接」だったのだ、と後から気付きました。

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「左右木くん、僕の友達だよ。エリザリエフ先生とシャオ先生。君を紹介するよ」

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「左右木くん、ランチしよう!」

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もう…夢を見ているかのような15日間でした。
レッドカーペットまで歩き…

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日本代表として、委員会で意見を述べ…

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審査員の先生方とは、毎晩毎晩バレエの情報交換…

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このIDは、宝物です。

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ブルガリア語でインタビューできたのは…



ベルリン国立歌劇場バレエ団のプリンシパルだったブルガリア人審査員、ヴィアラ・ナチェーバさんのおかげ。

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私が舞台を控えていたこともあり、審査員の分際でクラスも受けて(笑)パリ・オペラ座のジルベール・メイヤー先生のクラスまで受けることが出来て…

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マキシミリアーノ・グエラさんや

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いま、日本バレエ協会の「ライモンダ」の振付指導で来日中のエルダー・アリエフ先生

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パリ・オペラ座バレエ団ミストレスのクロチルド・ヴァイエ先生

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もう、雲の上の存在の方々と、プールで遊んだり、ご飯を食べたり…

この時、私は

「もうこれで、自分の人生、終えてもよい」

と思いました。

たいしたキャリアもなく、バレエ団のディレクターでもなく、組織のトップでもなく、経済力もなく、政治力もなく、コネもなく、学歴もなく、ナイナイづくしの経験浅い私がこんな場にいるなんて…バッシングは覚悟していました。バレエに携わるなら、誰もが望む最終目標を、42歳で達成してしまったので。

その後、薄井先生が倒れられて、京都の病院に移られてすぐに私は面会を許可されたので、病室に伺いました。

そして、その病室で語られたこと…本当にビックリしました。なぜ、私みたいな若造にヴァルナの審査員をさせたのか…理由を全部聞くことが出来ました。

ここでは明確に書けません…書けませんが、私の現在の活動は、薄井先生の仰っていただいた言葉が源になっています。

その先生のお別れの会…

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「僕が書いた本、読んでね」

とサイン入りで渡された本が何冊かありますが、バイブルです。

先生…本当にありがとうございました。

先生が病室で私にお話してくださったことを胸に…気持ちを引き締めて頑張りたいと思います。

左右木健一

色々な角度から見てくださいね

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皆さんから「忙しいでしょ?」と聞かれた場合

「忙しいです」

とかいうアピールが大嫌いなので、逆に

「いいえ!全然忙しくないです!」

と「忙しくありませんアピール」をします(笑)

あと

「ここまでコンクール審査員をされていて、指導者としてのお立場もあるでしょ?」

と言われるのも、大嫌いです。私、バレエは指導していますが、年がら年中、毎日審査員してるわけではないですし、政治家でもないし、教育評論家でもないし。一歩外に出たら、ただの中年男です。

忙しいひとが、お立場(なんの立場かわかりませんが)のある人が、コストコで…

こんな馬鹿なこと、しませんから!しかもいい年して!



楽しかった!スイッチoffの私です。

私は子供の頃からあまのじゃくで、人から上から目線で何かを指図されると、必ず逆方向に行くみたいです。

以前、ある方に

「君はなんでそんなに誰とでも話をして、愛想よくするんだ?しかも年甲斐にもなくはしゃいで…君みたいな立場の人間は、もっと気取って、上から下々の人間を眺めるように振る舞わないと損をするのだから、偉そうに振る舞いなさい」

と言われました。私がこの世の中において、もっとも嫌いな考え方だったので

「ご忠告ありがとうございます」

と言ったあと、翌日からまた誰とでも話をして、はしゃぎました。ご忠告頂いた方には申し訳ないですが、ごめんなさい。その考え方、100%理解出来ませんから(笑)

なぜ、人は虚勢を張りたがるのでしょうか?そんな風に自分を取り繕ったところで、ボロが出るの、わからないのでしょうか?賢い人にはわかります。それが虚像なのが。

ある地位や財産を手に入れたとたん、態度が豹変する人も然り…

もちろん業績は認めますよ。しかし、元を辿ればみんな赤ちゃんだったわけじゃないですか?スーツ着て、偉そうに生まれてきたわけではない。

TPO、わきまえる必要はあると思います。

しかし、自分の身の丈以上に虚勢を張り、強い自分をアピールしたところで、むしろ恥ずかしい。

私自身もそうです。今まで積み重ねてきたことが、もしかしたら「お立場」として認知していただけた事は嬉しいです。しかし、それは私が別にひとりで成し遂げたわけではなく、皆さんに支えられていたからです。そして、私の「素顔」を理解して下さった方々が私にチャンスを下さっただけであり、私がもし虚勢を張って、常に「私を見てください」アピールばかりしていたら、薄井先生をはじめ、私にチャンスを下さった方々は私になんかチャンスを下さらなかったと思うんです。

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ビネガードリンクを炭酸水で割って、クロワッサンとかチーズをかじっているだけで、本当に幸せ!

と、言うわけでonもoffも含めて、左右木健一という人間が形成されています。

ただそんな私でも、ツンツンしているように思われる瞬間があります。コンクール審査中の移動時です。あれはコンクール主催者側から

「たとえお知り合いの方がいたとしても、会釈もほどほどにお願いします」

という理由がありますから、もし私に声かけても、ツンツンしていたら、それが理由だと思って下さいね。

あとは真剣にレッスンしなくてはいけない時。そこで私がおちゃらけるわけにはいかない。なので、コストコではしゃいでるような私ではないですからね。

結局、何が言いたいか、と言うと

「人間には色々な顔があり、ある一定方向で見た印象だけで、その人を判断するのは良くない」

ということ。

犬だって…こんな愛らしいかと思えば、火がついたみたいに怒るし…

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あ、飼い主に似る、と言いますね(笑)
失礼しました!

と、いうわけで休日を楽しませていただきました。

左右木健一

シンプルなことに自信を持つ

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この写真は土曜日撮ったのですが、風邪で休んでる子もいたりして、なかなかクラス全員が揃わない!

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レオタードを統一したせいか、よりシンプルになってきました。

今日はその「シンプル」のお話。

大人のオープンクラスの方にも、子供たちにも、今は徹底して指導している内容があるのですが。

本当にシンプルなことなのですが、それに対して

「自信持てる?」

と聞くと

「持てません」

と…

シンプルなことに自信持てない人が、複雑な問題を解決できるスキルがありますか?

普通に立つことも出来ないくらい姿勢の悪い人が、バレエ踊れますか?踊れなくはないですが、そうとう無理があると思います。

ドゥミポアントできちんと立てない人が、トウシューズ履けますか?履けるかも知れませんが、いつか怪我します。

バーレッスンの順番覚えられない人が、難しいコンビネーション覚えられますか?覚えられるかも知れませんが、正しい身体の使い方以前に、順番をこなすだけになりますよね?

日本語ですらコミュニケーション取れない子が、留学できますか?留学できるかも知れませんが、毎日辛いでしょうね?

大人バレエの皆さんが会社を辞めてまでバレエにのめり込めますか?のめり込めるかも知れませんが、バレエを習えるのは会社勤めしていて収入があるからお月謝払えるわけですよね?

などなど…

全ては「本末転倒」ゆえの悲劇。

物事には「段階」というものがあり、いきなり「完成しました」とはいかないです。

週3-4回、レッスンを10年続けたことは、別に大したことないですし「極めた」とは言いません。

ひとつひとつ、段階を経て勝ち得た自信。それがシンプルなベーシックを積み重ねてきた結果が、いつの間にか自然に人から評価される。

これを生徒たちには理解してもらいたいです。

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蒼士がオランダ国立バレエ学校に9月に行く前に、来週から短期で留学します。

私も実はオランダ行くことになりました!蒼士とはまたちょっと違う別件なのですが。

そのオランダ行く直前も、実は急遽ある国に出張が決まりまして…

色々削ぎ落として、シンプルに、フォーカスを定めるのは、生徒よりも私かも知れません(笑)

左右木健一


リベンジ!

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今日は富山の武岡昂之介君のコンテンポラリー作品が仕上がりました。

実は日曜日も仙台に来ていて…

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今日、振付を全て彼に手渡しました!凄く充実したリハーサルで、幸せでした。頑張ったね!



今でこそ、こうして沢山の子供たちに振付している私ですが、実は10年ほど前に本当に振付なんか辞めようという事件がありました。

ここでは書けない(思い出したくもないから、詳細は書きませんが)かなり辛い事件がありました。

本当に真剣に考えて頑張って作っていた作品を、かなり酷い形でぶち壊されたことがあり…不協和音のなか、幕はあがり…最悪なことに。もう自分の人生は終わった、と思っていました。

しかし、その舞台を見ていたのが薄井憲二先生とたまたま来日していたヴァレンチン・エリザリエフ先生。

薄井先生に

「先生…私はもう振付しないほうがいいと思うんです」

と相談したら、ビックリするような賞賛のお言葉を頂戴して…そして、エリザリエフ先生が大絶賛していた、という話も後から聞きました。

そこから、また振付を徐々に始めていき、現在に至ります。

人前に出たり、人様の前で何かを披露する際に、悪意に満ちた評論で蹴落としたり、見えない力で実際は良くないものが評価されたり…などは、バレエの世界に限らず、どの道もあると思います。

人というのは無責任に批評します。しかも匿名で。

「あのバレリーナは素晴らしい」
「あのバレリーナ、引退すればいいのに」
「あの作品嫌い」
「あの衣裳、センス悪い」
「あの先生、みんなから評判」
「あの先生、厳しい」

などなどなどなど…(笑)全く持って、主観的。

そういった評判を鵜呑みにしてしまう人も無責任。自分の目で確かめないで、信じてしまうのですから。

私を含め、人様の前に出ている人間。しかも匿名でブログを書いているわけではなく(私は基本的に匿名でブログに書かれていることに関しては、ほぼ信用していないです。信用されたいと思う内容なら、実名名乗れるはずです)実名で書いていたりしている人間は、ある程度覚悟は出来ているはず。むしろ出来ていないと、バレエの世界で生きていけません。

カッコ良い部分も、カッコ悪い部分も、包み隠さずさらけ出す…そこからが勝負だ、と私は思います。

「まあ、世間から見たら、この程度の才能しかない私ですが、好きだから続けているんです。何かご不満でも?」

と、開き直って、私も活動しています。

それが一番の「リベンジ」ですから。

左右木健一
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